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ドルコスト平均法 ~初心者が投資で儲ける方法~

 こんにちは!ラボサラです。

今日は、初心者が投資で利益を出すのに有効な投資手法について書きたいと思います。
その名も「ドルコスト平均法」。

初心者の人が「株式投資」と聞くと、「市場の動きを読んで株式を売り買いすることで利益を出す」ということをイメージする人が多いのではないでしょうか。
実際、短期トレーダーや個別株(特定の会社の株)を持っている人はそのような方法で利益を出そうとしている人もいます。
しかし、サラリーマンのように仕事をしながら投資を始めるというような人にとっては、このような手法は時間的にも技術的にも難易度が高いですよね。
そこで登場するのが、この「ドルコスト平均法」です。

ドルコスト平均法とは、定期的かつ継続的に一定金額の金融商品を購入していく手法です。
簡単に言ってしまうと、「毎月1万円投資する!」みたいなことです。

金融商品を購入していく」という部分を除けば、毎月貯金していくのとなんら変わりませんよね。
「毎月の定額貯金」と同じようなこの方法が、なぜ投資において有力な手法なのか、そのメリットについて見ていきましょう。
また、メリットだけでなくどんなデメリットがあるかについても併せて知ることでこの手法をうまく使いこなせるようになりましょう。

ドルコスト平均法の長所

①無理のない自己負担額

 ドルコスト平均法では、定期的に一定金額を積み立てます。例えば、毎月給料が入ったらその中から3万円だけを投資にまわす、といった具合です。
「投資」というと、数十万円といった大きな単位でドカッと買いこむというイメージがあるかもしれませんが、毎月少額の積み立てでできるなら投資へのハードルが下がるのではないでしょうか。
実際、個別の会社の株を購入しようと思うと数十万円単位のまとまったお金が必要ですが、投資信託であれば少額からスタートできます。
最近では楽天ポイントなど、現金ではなく取得したポイントを投資に回すことができるサービスも増えており、気軽に投資ができる環境が整ってきています。

②時間分散によるリスク低減

 投資というと元本割れによって自分のお金が減ってしまう、というリスクがつきものであり、それこそが投資初心者が最も恐れる部分かと思います。
しかし、その元本割れのリスクを低減してくれるのがこのドルコスト平均法です。
株価や景気指数というものは、基本的に上下動を繰り返しながら変動していきます。
そのため、もし株価が高い時に単発で購入してしまうと、株価の上下をハラハラしながら見守りつつ、将来的に購入時よりも株価が上がることを願うのみ、という状況になってしまいます。
一方で、定期的に積み立てをしていれば、株価が高い時も低い時も全てを含めて購入していくので、最終的には平均的な株価で購入したことになります。つまり、株価の一時的な変動に惑わされる心配がありません。
世の中の景気というのは、短期的には上下動を繰り返しますが、長期的に見た時には必ずといっていいほど右肩上がりになっています。
そのため、平均的な値で金融商品を購入し続けていけば、最終的には元手としてつぎ込んだ額以上のお金がかえってくる確率が高いという算段になります。
(一方で、個別の株はその会社の業績に依存するので、長期的に見た時に必ずしも株価が上昇するとは限りませんのでご注意ください。)

③一定額の商品購入によるリスク分散

 これは②と重なる部分もありますが、常に一定額を投資することでリスクを下げられる、というものです。一定額を投資することで商品の価格が高い時には購入できる数が減り、商品の価格が低くなると購入できる数が増えることになります。これにより経済的な動向について知ることもなく、堅実に所有数を増やしていくことが出来ます。

どういうことか、具体例を挙げながら見てみましょう。
前提として、投資を行う際は銀行預金のように「現金を積み立てる」のではなく、あくまで「金融商品を購入する」ということに留意してください。

例)ある投資信託商品が1月に1口100円で販売されていました。その商品が2月には1口80円に、3月には1口120円になったとします。
Aさんはこの商品を1月に20万円分購入しました。(所有口数=20万÷100=2000口)
Bさんはこの商品を1月に10万円分(=1000口)、2月に8万円分(=1000口)購入しました。(所有口数=10万÷100+8万÷80=2000口)
Cさんはこの商品を1月に10万円分、2月に10万円分購入しました。(所有口数=10万÷100+10万÷80=2250口)

3月になって、三人とも持っている商品を全て売却したとすると、
Aさんは4万円の利益(2000口×120円=24万円、24万円ー20万円=4万円)
Bさんは6万円の利益(2000口×120円=24万円、24万円ー18万円=6万円)
Cさんは7万円の利益(2250口×120円=27万円、27万円ー20万円=7万円)をそれぞれ手に入れることができます。

AさんとBさんを比べると、同じ数の金融商品を購入したにも関わらず、二人の間には3万円もの利益差が生じました。これが②で述べた時間分散の効果です。
また、BさんとCさんを比べると、同じ数の商品を買い続けたBさんと比べ、同じ金額で買い続けたCさんの方が1万円多く利益を得ることができています。これが③で述べた一定額の商品購入による効果です。
(厳密には公平な条件での比較ではありませんが、一定額投資の効果をイメージしやすいように簡略化した話なのでご容赦ください。)

上記は極端な例ですが、時間分散、一定額積み立ての効果をなんとなく掴めるのではないでしょうか。
「この例なら2月にまとめて購入すれば一番お得じゃないか!」と思う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、価格の上下は後から結果として分かることであって、購入時点では将来の値動きがどうなるかは分かりません。
それこそ投資のプロでもない限りは、現実的には低い価格の時を狙って買うということは難しいのです。

このように、どのような値動きの時も一定金額を買い足していくことで、所有する商品の数を増やしていくことで最終的に大きな損をすることなく所有数を増やしていける、というのがドルコスト平均法のメリットです。
最初に投資先を間違えなければ、それ以降難しいことは考えずにただただ機械的に積み立てていけば自動的に資産が増やせる、というのが投資初心者にとって大きな魅力です。

ドルコスト平均法さえ知っていれば安全に投資できる」というのは大部分が本当ですが、決してこの手法も万能ではありません。
投資を始める前に、この手法の短所についても同時に理解しておきましょう。
以下にドルコスト平均法の短所についても述べていきたいと思います。

ドルコスト平均法の短所

①毎回の購入手数料がかかる

 一つ目の短所は手数料に関するものです。金融商品を購入する際には、その商品の価格に購入手数料が上乗せされます。
商品購入の都度、お金がかかるということは、一度にまとめて購入する時と比べ、購入回数の分だけ余計なお金がかかることになります。
最近では購入手数料が無料の商品も増えてきているようなので、優良な商品を選ぶことができればこの問題は気にする必要がなくなります。
銘柄選択の際はこの購入手数料についても注意した上で購入を検討しましょう。

②短期的な利益は期待できない

 ドルコスト平均法は、「時間を費やす」ことでリスクを低減することが大きな特徴です。
しかし、それは裏を返せば短期的には利益を上げづらいということになります。直近でまとまったお金を稼ぎたい!という人にとっては不向きな方法といえます。

③常に一定額の資金が必要

 自営業などで月々の収益に大きな振れ幅がある人にとっては、毎月同じ額を積み立てる、というのは難しい人もいるかもしれません。
そういう人にとっては、余分に出た利益は別の月の投資のためにとっておく、といったお金の管理が必要になります。
一方で月々の給与が安定しているサラリーマンにとってはとても相性の良い手法とも言えます。
この短所はお金の管理次第で対応できるものと言えるでしょう。

④経済全体の大規模な低迷

 ドルコスト平均法は、「短期では景気変動の上下は起こるものの、長期的に見れば経済が右肩上がりに成長する」という前提で有効な手法です。
そのため、もしも世界的に長期の不景気が続くような事態が起こった場合には損失が出うると言えます。
日本ではいまだにバブル崩壊前の水準まで経済が回復していません。長期といっても個人の投資スパンは長くて50年程度だと思うので、そのうち後半20年に渡る大規模不景気が起こってしまった場合は元本割れのリスクも残ります。
しかし一方で、アメリカ経済においてはリーマンショックのような大きな景気後退の後でも数年単位で回復しており、右肩上がりの経済成長を実現しています。
長期投資の前には、その前提となる経済成長がどれほど現実として確からしいのか、データを集めておくべきですね。
とはいえ、現実的には「長期の経済後退が世界的に起こるかもしれないから投資はしない」というのは、「地球に隕石が衝突するかもしれないから投資はしない」というレベルの話かなと思うので、あまり気にしすぎる必要はないと思います。(もちろん投資先の選定においてはしっかり考慮すべきだと思いますが。)

以上がドルコスト平均法の短所ですが、いずれもこの手法の特性を理解していれば大きなトラブルに繋がるようなものではないことがお分かりいただけるかと思います。

まとめ

 上記で述べてきた長所と短所を踏まえた上で、ドルコスト平均法を利用して投資を行う際の注意点を述べてこの記事のまとめとしたいと思います。

ドルコスト平均法を活用する際の注意点>
①手数料の低いものを選ぼう
 投資全般において言えることですが、手数料は極力低いものを選択しましょう。ドルコスト平均法においては、特に「購入手数料」がかからないものを選ばないと利益が大きく減ってしまいます。

②市況に左右されない強い意志を持とう
 経済情勢や景気がどのように変動しようとも、常に一定額を積み立てていく必要があります。これは一見簡単なようで難しいことです。特に自分の保有する金融商品の価値が大きく下がった時は「これ以上価値が下がる前に売ってしまおう」という気持ちが強くなります。ドルコスト平均法で運用している限りはこの考えは一切捨てて、鉄の意志で投資を続けましょう。目標額達成のその時まで積み立てを継続できる人だけが勝者になれます。

③積み立て額は生活に支障をきたさない範囲で
 当たり前のことですが、投資にお金を回し過ぎて足元の生活がおぼつかなくなってしまっては本末転倒です。投資に使ったお金が全てなくなったとしても当面は生活できるように、資金を割り振るように心がけましょう。そうすれば景気の変動などに一喜一憂することもなくなり、精神的に安定します。ひいてはそれが投資の継続につながるでしょう。

以上、今回は初心者が投資で利益を出すための必勝法、ドルコスト平均法についての話でした。
最後までお読みいただきどうもありがとうございました。

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